ハチミツ腐らないらしいです。結論としては。
うえの(@uenoyou111)です。
今日買い物をしているとどこからか「ハチミツって腐らないんだよ~」という豆知識を披露されている方がいました。
え、まじすか(;˘ω˘)!?
と気になってしまったので、調べることにしました。
ハチミツとは
ウィキペディアによると、自然界で最も甘い蜜であり、その約80%は糖分で出来ているとのこと。残り約20%は水分で、ビタミン・ミネラル類をわずかに含みます。
よくミツバチが花の蜜を集めて巣に貯蔵したものがハチミツと言われていますが、ただ花の蜜を集めて貯め込んでいる訳ではなく加工がなされています。
ちと長いので引用します。
まず、花の蜜は蜂蜜よりも糖濃度が低い。一般に花の蜜の糖度はミツバチが採集した段階で40%未満であるが、巣に持ち帰られた後で水分の発散が行われる結果、蜂蜜の糖度は80%前後に上昇する。
また、水分発散のための作業の一つとして、ミツバチは巣の中で口器を使って蜜を膜状に引き延ばすが、この時ミツバチの唾液に含まれる酵素(インベルターゼ、転化酵素)が蜜に混入し、その作用によって蜜の中のスクロースがグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)に分解される。
普通に花の蜜を凝縮させたもの、と思っていましたが厳密にはミツバチが手を加えているとは。
当然かも知れませんが、一万年も前から人による採蜜が行われていた事を踏まえると本当にすごいことだなと思います。
成分
上記ではビタミン・ミネラル類がわずかと書いておりましたが、成分を見ると意外と多くのものが含まれていることが分かります。
糖 グルコース・フルクトース・マルトース 他 有機酸 グルコン酸 酵素 ジアスターゼ ・ホスファターゼ ビタミン ビタミンC・ビタミンB1・ビタミン B2・ナイアシン ミネラル ナトリウム・リン・鉄・カルシウム・カリウム・マグネシウム・銅・亜鉛・マンガン アミノ酸 バリン・ロイシン・イソロイシン・アラニン・アルギニン・リジン・アスパラギン酸・グルタミン酸・プロリン・スレオニン・メチオニン・ヒスチジン・フェニルアラニン・チロシン・グリシン・セリン ポリフェノール カフェ酸・p-クマル酸・フェルラ酸・ケンフェロール・クリシン・ケルセチン・p-ヒドロキシ安息香酸・バニリン酸・バニリン・シリングアルデヒド・ガランギン
また、ミツバチが花蜜を加工する際に唾液を混入させますが、唾液の酵素作用によりショ糖がブドウ糖と果糖に分解されます。
これにより、上白糖が100g当たり384kcalに対し、ハチミツは294kcalと約100kcal近く低カロリーです。
ハチミツが腐らない理由3つ
ようやく結論部分ですが、冒頭でも述べたようにハチミツは腐らないようです。
その理由を3つ挙げてみます。
1.水分が少ない
カビやバクテリアが繁殖することで腐敗が進みますが、ハチミツ中の水分はとても少なくて細菌が生きていける環境ではないようです。
また高糖度による吸湿性も持っています。
2.酸度が高い
意外とハチミツは酸度が高く、pH3.8界隈とされています。
比較としてレモン汁のphが2.0~3.0、食酢2.4~3.0、ワインが3.0~3.7ぐらいとなっています。
腐敗菌はpH5.5以下で生育がほとんど抑制されるので、ハチミツは殺菌力が高いと言われる所以ですね。
3.消毒液の成分が含まれている
参考にした論文で過酸化水素という記述があり、つまりオキシドールという消毒液に含まれている成分に辿り着きます。
はちみつにはその高濃度糖分と過酸化水素による高い殺菌効果があります。
しかしながら過酸化水素は酸素のない体内では酵素により分解され殺菌効果は低下します。
また、薄めたり、お湯に溶かしたりするとその効果はうすれます。
濃度が低くても消毒液と同じ成分を摂取するとかどんな影響あるんだろう…?と思いましたが、このような記述を発見。
この3つがハチミツの腐敗しにくい主要因となっているようです。
参考:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/13/3/13_3_192/_pdf
(ハチミツの化学という論文の直リンクPDFです)
http://www.toholab.co.jp/info/archive/1512/
(東邦微生物病研究所の微生物とpHについてのリンクです)
まとめ
ちなみに天然のハチミツについてなので、人の手で加工されたハチミツは含みません。
また、殺菌能力が高くてもボツリヌス菌だけは例外となります。
ボツリヌス菌は、乾燥や熱に強い「芽胞(がほう)」を形成する菌で海、川、湖や土壌に広く存在しています。「芽胞」は、酸素の少ない状態で発芽して増殖し、極めて強い毒素を産生します。また、芽胞の状態では、一般的な細菌と異なり、100℃数分間の加熱でも生き残ることがあります。
生後1歳未満の乳児は腸内環境が成人と違い、腸管内でのボツリヌス菌の定着と増殖が起こりやすいと言われています。
なので、乳児には与えてはいけないと消費者庁からもお達しが出ています。
今度から選ぶ時は加糖タイプじゃなくて、天然物を選ぶと保存性が利くので良いですね。
ただ保存性も例えばパンくず入ったりすると腐敗の要因となるので、保存方法も機会があったらまとめてみますかね( ˘ω˘)
ではでは(`・ω・´)ゞ