うえのブログ

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カット野菜は栄養が無い?添加物たっぷり?の真実を調べてみた

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2019/02/07更新

野菜を摂ろうと決意しても、なかなか手間とお金がかかるもの。手軽に摂りたい。

 

野菜不足を補おうとたまにコンビニの野菜を買うのですが、よく周りから

コンビニの野菜は消毒剤で洗ってるから栄養ないよ!

カット野菜が腐らないって添加物たっぷりなんだよ!

 

って言われるんですよね。私はひねくれてるのか

 

え、それ本当なの?食品の消毒と栄養が壊されるのは別次元じゃ……てか添加物たっぷりってどれぐらいの量なの?

 

とか思ってしまいます。

 

なので、ここはしっかりまとめてみようと思います。

 

 

カット野菜の工程

 

いつも私が利用しているローソンの公式サイトより引用してみます。

 

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カット野菜のこだわり|サラダ|ローソン 

 

消毒の工程が書かれておりませんが、どうやら薄い濃度で消毒をしているようです。

 

 

こちらの書籍にて、ローソンの生鮮コンビニ事業を牽引してきた執行役員の前田淳氏が言及しております。一文を引用します。

 

「カット野菜を洗浄することは、国の衛生上のルールになっています。しかし、ローソンの野菜は、もともとの野菜の力が強いんです。だから、消毒の濃度を抑えることができる。それでも十分に基準をクリアできます。」
 -上阪徹(2015年)『なぜ今ローソンが「とにかく面白い」のか?』あさ出版

 

具体的な明言はされておりませんが、衛生基準や発言から見られると消毒には次亜塩素ナトリウムもしくは次亜塩素酸水を使っていると見られます。

 

次亜塩素って?

 

詳しくは以前ウイルス対策に超有効!万能で安全な消毒水、次亜塩素酸水についてという記事をまとめたのでご確認いただければと思います。

 

そして具体的には電解次亜水が使われているとのことです。

 

次亜塩素ナトリウムよりも安全でコストが更に低く、ボタンひとつで水道水のように扱えるメリットしかないような消毒水です。詳しくは↓

 

http://www.sanmedia.or.jp/t-sangyo/pdf/zia.pdf

 

あと、ローソンでは消毒よりも洗浄に重きを置いているようで、かなり時間をかけて大量の水を使い念入りに洗浄しているとのこと。

 

セブンイレブンやファミリーマートも独自の厳しい基準を元に添加物の削減と安全を両立させています。

 

 

 

いずれにせよ、添加物だらけというのは疑問なラインですね。

 

むしろ家庭でカットするより、加工されたカット野菜の方が遥かに高い衛生状態を保っていると見て良さそうです。

 

カット野菜の栄養は全然ないの?

 

まず、結論から言うと栄養はちゃんと残ってます。

 

キューピーの研究所が「カットレタスの洗浄方法の違いが栄養成分に及ぼす影響について 」という研究発表を出しています。

 

www.jstage.jst.go.jp

 

実験では次亜塩素酸ナトリウム溶液に漬け込んで洗浄と水道水による洗浄殺菌を比較したもので、更に季節変動による栄養の変化も見ています。

 

【結果】調製したカットレタスの栄養成分データについて比較した結果、いずれの栄養成分においても各調製試料間に有意な差は確認されなかった。以上の結果より、洗浄方法の違いによってカットレタスのビタミンC及びミネラル類(カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄)に有意な損失はないことが示唆された。また、季節ごとの栄養素の変動について一定の規則性は確認されなかった。

カットレタスの洗浄方法の違いが栄養成分に及ぼす影響について 

 

と、結論付けられています。つまり、カット野菜の栄養は水で洗うのと大差ないと。

 

消毒水と差がないということは、水に溶け出す栄養成分が流れ出たものと推察されます。

 

カット野菜が腐らない!というのは?

 

まず、腐らないようにするためには防腐剤が必須となります。

 

安息香酸、安息香酸ナトリウム(安息香酸Na)
しらこたん白抽出物(しらこたん白、しらこ分解物、プロタミン、核蛋白)
ソルビン酸、ソルビン酸カリウム(ソルビン酸K)
プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム(プロピオン酸Ca)、プロピオン酸ナトリウム(プロピオン酸Na)
ポリリジン(ε-ポリリジン)

用途別 主な食品添加物 保存料|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局 

 

カット野菜は裏面を見ればわかると思いますが、使われているのはせいぜいpH調整剤ぐらいです。

 

てか、ローソンもセブンイレブンもファミリーマートも「保存料は一切使用しておりません」と書かれてますしね(;´д`)

 

そこでカット野菜の品質保持研究の現状という論文を読み解くと、品質保持には様々な条件や状態が関わっているということが分かります。

 

要因

原料(品種・状態)
切断刃の切れ味
切断幅
洗浄条件

脱水条件
包装材料の種類
処理・保管温度
添加物

カット野菜の品質保持研究の現状 

 

細かくはメーカー独自の厳しい基準を元に品質を保ってると思われますが、添加物なしの工夫のみであの品質が保たれてるってすごい。

 

なので、カット野菜が腐らないのは加工にメーカー独自の厳しい基準とノウハウを使っているから!てところですね( ・`ω・´)

 

カット野菜を洗わなくてもいい理由

 

上述したように厳しい基準で品質が維持されている…。

 

という部分が強いですが、より詳しく手軽に手に入るカット野菜、どうして洗わなくていい?という記事でまとめています。

 

 

まとめ:カット野菜は栄養があり、手軽に野菜不足を補える!

 

カット野菜には栄養が無いというのも、添加物がたくさん入っているというのも信憑性に欠けるというのが分かりました。

 

ちゃんと調べて根拠を提示した上で、否定してほしいものです。しかしこれで安心が出来ました。

 

野菜が足りない時の補充や料理の付け合せなど、水洗いと同等の栄養が保たれているならどんどん活用しても心配いらないですね。

 

また、他にも1日に必要な野菜は350gの具体的な根拠と摂るべき理由(野菜ジュースも補足についてまとめた記事があるので、参考になるかと思います。

 

 

野菜は意識しても、果物は全然?絶対摂るべき果物の健康習慣も不足しがちな現代人にはとても必要な情報です。

 

 

 

ではでは(`・ω・´)ゞ