こんなやり方では覚えられるはずもない!と講師の方に、研修の仕組みそのものに対して抗議をしている方がいました。
試験を途中で放棄されていましたが、感情とその行動が結びついていないと感じたのです。
研修に対して不満を覚えてテスト中に放棄した人の話
要は1日で手順と知識を覚えて、次の日にテストするといった内容です。
とはいえそれなりの難易度で、覚えることもたくさんあります。
物覚えが悪く一日では無理がある訴え
訴えかけていたAさんは研修最後のテスト中に、「全くわかりません、覚えられません」と伝えたようです。
同時に「一日でこんな量を覚えるのは無理がある。学習させるならテキストを事前に郵送で送るべきだ」といった内容を話されていました。
「(確かに大変だけど…無理ではないよね)(覚えようともしないで、恥ずかしくないのかな?)」といった空気感がその場に漂っています。
一般的にはワガママを言ってる子供と同じ
Aさんご本人がいないところで口々に似たようなコメントをしていたので、場の空気は悪い方向に傾いていたのは間違いないでしょう。
私も一瞬その空気感に流されかけましたが、よく考えてみると矛盾を感じました。
行動と感情が結びつかずに矛盾しているため関わる人が不幸になる行動
私が伝えたい結論は、「講師のやり方が間違っていることと自分の記憶力が悪いのは同一ではない」です。
伝え方としては自分も相手も疑問が残る結果になるため、考えを放棄するのはよろしくないでしょう。
Aさんの行動と伝えていること
まずAさんの行動と伝えていることを見てみます。
- 講師(というより研修自体)のやり方が間違っている
- だから覚えられないので放棄する
文章だけ見ると、短絡的で確かに子供じみています。周りもそのような判断を下していました。
ただ思ったよりも得られるものが多いと思うんですよね、この話は。
訴えかけと行動で矛盾が生じる部分
研修のやり方に無理があるなら、訴えかけるのは正しいです。言わなきゃ伝わらないですしね。
でも仕組みに無理があるのと、自分の記憶力はイコールではありません。全くの別物。
Aさんはおそらく、
- 抗議のペースについていけなかった
- もの覚えが悪い自分を救うため仕組みの欠点に着目
- 学ばないのは仕組みが悪いと責任転嫁
と考えたため、矛盾が生じたのではないでしょうか。
つまり自分が理解するタイミングを見計らって優しく教えてほしいけど、ワガママだとわかっているのでもっともらしい理由をつけた部分かと。
表面上の理由と行動に矛盾が生じる例はたくさんある
世の中にはAさんのような事例がたくさんあり、わざわざ考えるまでもないほど日常的です。
ただここで日常的と切り捨てるのではなく、本質を理解しようとする姿勢に価値があるかなぁと感じています。
答えが正解ではなくても、周囲と同じように一般論へ同調するより深い思考ができるでしょう。
まとめ:違う方向から見ると新たな答えも垣間見える
主観的に見ればネガティブな感情を思い浮かんでしまうところですが、教える側が一方的になっている様子にも気付けます。
感情で判断してしまうと「なにいってんだコイツ」感は否めないところです。しかし見方を変えるとより良いサービスを追求するキッカケになるでしょう。