友人のNさんによく「依存しすぎだから、本当に気をつけなよ」と口酸っぱく言ってしまうことがあります。
そしてNさんは「すぐ依存って言うよね」みたいなことを言うんですよ。けど傍から見て、あらゆる面で依存による損をしているなぁと感じるのです。
正体不明の「良いもの」に囚われ続け、失ったときに大きな痛手を負う
ちなみにNさんは現場をこなす社長さんです。自分の預貯金で小さく始めたお店を持っていて、今では法人化してそこそこな規模になっています。
ただ現場で指揮しているため、いわば中間管理職的な業務もやっている状態です。上司いないけど。
しかし私から見て、スタッフを信頼しすぎているなぁと感じることがたくさんありまして。
このまま行くと思わぬ反発を受けたときに、ショックを受けて無駄な時間過ごすんじゃないかと思っていたんですよ。
そしてスタッフさんが辞めるとなりまして
一番くらいに信頼していたスタッフさんがつい最近、辞めるという話になったんですね。内容としては旦那の仕事を手伝うと。
私もかなり話は深く聞いていたので、「嘘だなぁ」と感じてしまったわけです。Nさんもそのスタッフさんが急に意識低下したと感じていて、兆候はありました。
さらに同じく、二番くらいに信頼していたスタッフさんもメイン業務を抜けると宣言。重なったのもあるけど、抜けるのは前もって計画していたのがよくわかります。
まぁ背景を詳しく説明しないと、わかりにくいですよね。要はどちらのスタッフもずっと一緒に頑張りましょう!とか言いつつ、ウラではそんなことなかったって話です。
正直言ってメインのお二人が抜ければ、Nさんの負担はかなり増えます。負担を減らすために人員を入れて、かなり信頼していただけにかなりの痛手です。
強がっていたけど飲み歩いたNさん
この記事読むかわからないけど、Nさんは私の前でかなり強がっていました。「いや~切り替えるしかないよね!」と。
しかし最初のスタッフさんから来た一撃と、その数日後に追撃された二撃目で連日飲み歩いているんですよ。普段そんな泥酔とかしないのに。
まぁ言葉だけなら背景が伝わらないと思います。なんというか、私が危惧していたことそのままを実現しているんですよね^^;
私から見て危なっかしいと思っていたことを、まさにテンプレどおり再現されている感じです。
そんなに依存していたら、例えば誰かが辞めるってなったらひどいことになると伝えていました。
Nさんが抱いていた問題の3つ
Nさんがどんな依存をしていたのか、私の目線から見て抜き出してみましょう。ただし全体的に依存傾向は強いなと感じています。
- せっかくできた時間を失いたくないという依存
- スタッフが辞めたら困るという依存
- ある程度の規模で博打したくないという現状への依存
もともとNさんは自分が現場から離れるために、スタッフを増員した背景があります。
そして入ってきた人員が思ったよりもいい働きをしてくれて、信頼しきっていた状態です。
個人的にはスタッフがいつ辞めるかわからないので、先行投資をして追加人員やらテコ入れをすべきだと思っていました。
しかし攻めの姿勢で行かないと現状は維持できないのに、なぜか急に現状へ依存してしまったわけです。
最悪の結果に合わせていないと破綻しやすい
まぁ確かに理想の状態だったのでしょう。このまま行けば最小限の費用で最大限の効果が出ると。
しかしビジネスにおいて重要なのは、最悪な結果へ合わせることです。接客でも不快な人がいないよう、配慮するのは当然のことですよね。
最高の結果に合わせているなら、神経図太くて掃除していても気にしないお客さんに合わせますし。
- 想定より良い結果だったら問題なし
- 想定より悪い結果だったら損失あり
両者の結果を合わせたら、確実に損失が生まれるのは良い結果より悪い結果です。限りなく損失を減らしておくのは、戦略じゃなければ避けるべきでしょう。
Nさんは楽観的だけど悪い結果を軽視しがち
基本的にNさんは楽観的で、少し抜けているところもあります。けどそんな飲み歩くくらいショックを受けるのは、思ったより悪い結果を想定していなかったわけです。
(まぁ本当に楽観的なら、悪い状態になってもそのまま受け入れるはず…とは思います)
なので本質的には楽観的じゃなく、単に頭を使うのが嫌もしくは苦手なのかもしれません。しかしそこで思考停止をしてしまうと、損失が生まれやすい。
あとは…最悪の想定を受け入れられない、という可能性も考えられます。こんなに信頼しているスタッフさんが裏切る未来を想像できない…みたいな。
というようにいくつかの観点から、Nさんは依存しまくっているから良くないなぁと説くことが多いのです。
依存が良くないのは良い結果に期待しがちだから
合理的に考えたとき、依存って「いい結果に期待しがち」だから良くないんですよね。
私も依存しているものは多いですけど、基本的に考えうる限りの悪い結果を想定しています。
悪い結果を想定したとき、「その事象が行えなくなること」はかなり最悪に近い想定です。でも辞める・壊れる・なくなるにしろ、想定していれば動けます。
想定しつつ、どう動くべきかも考えていればOKですね。代替が利くのかどうかとか、備蓄とか多くの手段がありますし。
依存しすぎると良い結果に傾倒しがちなので、損失が大きくなります。失うかも知れない前提なら、そもそも依存することはありません。
まとめ:とりあえずNさんがんば~という感じです
なかなか難しい部分ですけど、一人でパートさんの相手をしているのも問題かもしれません。やはり中心となる人物は必要ですね。
なにせ辞められたら自分の時間が失われるかもしれない、営業行けなくて売上が下がるかもしれないと思っちゃいますし。
経営者が現場で指揮するより、現場と経営で切り離したほうが良いでしょう。