冬も本番を迎え、寒い日々が続いています。
年末年始の前に「冬至」にちなんだ行事が古くから日本では行われていますが、その意味とは一体何でしょうか。
バッチリ冬至にゆず湯を楽しみましたが、改めて調べてみようと思ったのです。
冬至とは?
一年で最も昼が短く夜が長くなる日のことです。
昔はその昼が短い日を恐れ、厄除けや演起を担いだりしました。それが冬至と呼ばれる日です。
また一年で最も日が短いが、翌日より日が長くなって行くことから「太陽が生まれ変わる日」と捉え、古来から世界各地で冬至の宿祭が盛大に行われていたようです。
中国や日本では太陽の力が1番弱まった日であり、この日を境に再び力が蘇ってくることから、陰がきわまり再び陽に帰る日という意味の「一陽来福」とも言われるようになったということです。
つまり、運気が上昇に転じるという日ということになります。ちなみに2018年の冬至は12月22日土曜日です。
ゆず湯に入る由来
ゆずは香りが強いことから、邪気を払うと言われていました。
また江戸時代には、病を治す=湯治(とうじ)と、融通(ゆうずう)が効く=「ゆず」などと意味を重ねて伝えられたそうです。
ゆず湯に入れば風邪を引かないとまで言われています。
ゆず湯の作り方
ゆず湯の作り方にこれといった決まりはなく、人によって様々です。
目的別によってゆずを入れる個数が変わるようで、アロマ効果を狙って香りを楽しみたい時はゆずを2個以上お風呂に入れると効果的。
まるごとでは香りの抽出力が弱いので、半分に切ったり、輪切りにするなどをして果実がお湯に触れるように工夫しましょう。
大きめのだしパックや、ガーゼ素材のふきんに包んだりしてからお風呂に入れると、後の掃除も楽です。
湯の温度
もちろん体のことを考えると無農薬がオススメ。お風呂の温度は適温の38℃から40℃位が良いでしょう。
これくらいのお湯に浸かると、血圧が低下して内臓が活発になり筋肉が緩み体がリラックス状態になります。
反対に43℃以上の熱すぎるお湯には要注意。
特に高齢者や高血圧の人心臓が弱い人は入り方によって危険を伴いますから、無理をしないで下さい。
かぼちゃを食べる意味とは?
冬至には「ん」がつくものを食べると運が呼び込まれると言い伝えられてきました。
うどん、銀杏、にんじん、だいこん、れんこんなどです。カボチャは別名「南瓜」なんきん。
運盛りの一つであり、陰(北)から陽(南)へ向かう事を示しています。これらを総称して「運盛り」と言い、縁起を担いでいます。
なおかつ縁起だけではなく栄養がつくので寒い冬を乗り切るための知恵でもあり、土用の丑の日に「う」をつくものを食べて夏を乗り切るのに似ています。
栄養面
かぼちゃの成分はカロテンとビタミンB群、ビタミンCが豊富です。
カロテンは抗がん作用や、免疫賦活作用、 髪の健康維持や視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあると言われています。
ビタミンCは抗酸化作用とアンチエイジング効果。
また食物繊維も豊富に含まれていて便秘解消や予防に役立ちます。
これだけ健康維持に役立つわけですから、昔ながらの知恵というわけです。
地方によってならわしも異なる
かぼちゃなどの運盛りの他にも、こんにゃくやいとこ煮を食べるという地方もあります。
こんにゃくを食べる事を「砂おろし」と言い、体に溜まった毒素や砂を出すという意味があり「胃のホウキ」「腸の砂おろし」などとも呼んでいました。
大晦日や節分大掃除の後などに食べていたことの名残でもあるそうです。
「いとこ煮」とは、固いものを「おいおい」(甥甥)入れるように、煮えにくいものから先に煮ていくことからこの呼び名がつきました。
例えば山形県では小豆を柔らかくなるまで煮た後、後からもち米を小豆の上に加えて煮るもの。
北陸では大根などの根菜を柔らかくなるまで煮た後で、こんにゃくや油揚げなどを加えて煮るものなどがあります。
星祭りについて
妙見系の神社等で行われる「星祭り」と呼ばれるお祭りがあります。天台宗や真言宗の寺院で行われる「星供養」も同じものです。
1年間の無病息災を祈るお祭りで、各自の生まれ年の十二支に該当する当年星を祝います。
まとめ
「温かいゆず湯のお風呂に入って、カボチャなどの栄養豊富な美味しいものを食べて、無病息災を願う。」
季節の折に行われる風習はきちんと意味があるのですね~。
ゆず湯はなんだか見た目と香りが好きなのです( ˘ω˘)
ではでは(`・ω・´)ゞ