2019/08/13更新
たまに新幹線とか手洗い用の水に「この水は飲料水ではありません」という表記がされております。駅の手洗い場で見かけることもありますね。
飲料水じゃないんだろうけど、でもその割に汚いわけじゃなく、むしろ見た目は水道の水と同じ綺麗さだったりします。
- 実はすごい汚い水?
- お腹を壊すような水で手を洗ってるの?
- 気になるから知ってスッキリしたい
私も気になりましたので、この辺りをしっかり調べてみました。気になった方は参考になるかと思います。
そもそも飲める水とは?飲料水の定義
という事で、まず普段口にする飲み水がどんなものか?というところから調べていこうと思います。
飲料水であるためには病原微生物や有毒物質を含まないことが必要で、無味・無臭・透明であることも必要とされる。水道水、湧水、流水、井戸水などにそういった水がある。
飲料水 - Wikipedia
これだと大まかで少し想像がつきづらいですね、もう少し掘り下げて見ていく必要があります。
見ていくと日本における水質基準の項目があります。
飲用を目的として給水する水道水については水道法で51項目の水道水質基準が定められており、水道事業者はこの基準に適合した水を供給しなければならない。各水道事業者は、それぞれ水道水質検査計画を定め、定期的な検査を実施している。
ここですね、恐らく飲み水じゃないの定義はここの水質基準に該当してるかしてないかだと思われます。
新幹線で使われてる水が飲み水ではありませんと表記する理由
ここに関してはJR東日本のお客様相談室に問い合わせた記事がありますので、引用します。
「新幹線の水は、もちろん汚いわけではありませんが、飲料水には適していない水ということです。具体的には、飲料水は体内に入るものなので、いろいろ殺菌してあるとかしてないとかの問題がありますが、手洗いになら、体内に入るわけではないので、大きな問題がないということです」
と担当者は言う。
うん、やっぱり殺菌とか水質基準に当てはまっているかどうかなんですね。
JR東日本によりますと、車両基地でタンクに水を継ぎ足したり入れ替えたりするようです。その水も水道水や地下水を使ってるとのこと。
タンクに貯めていると塩素が蒸発してしまい、基準値を保てなくなるのが原因。
水道法の「安全な水の基準」によると、蛇口から出た時点で水1リットル中、塩素を0.1ミリグラム以上含む。と言う基準を設けています。
貯水後は濃度検査をしていないので、うがいも怪しいかも……。
ちなみに日本の水質基準はかなり高いらしい
世界保健機関(WHO)とアメリカ環境保護省(EPA)とEU、そして日本と比べてみると…日本の水質基準はかなり高いということが見て取れます。
大腸菌
- WHO … 100mL中に検出されてはならない
- EPA … 1mLあたり5%以下
- EU … 100mL中に検出されてはならない
- 日本 … 検出されないこと
化学物質や有害物質について
クロム(mg/L)
- WHO … 0.05
- EPA … 0.1
- EU … 0.05
- 日本 … 0.05(六価クロムとして)
ヒ素(mg/L)
- WHO … 0.01
- EPA … 0.05
- EU … 0.01
- 日本 … 0.01
フッ素(mg/L)
- WHO … 1.5
- EPA … 4.0、2.0
- EU … 1.5
- 日本 … 0.8
私達は当たり前の様に水道水をそのまま飲める環境に居ますけど、実は世界でもかなり珍しいようです。
大体15カ国程度とのことで、ミネラルウォーターを買ったり自分で飲めるように処理をしなくてはならなかったりと。
今ある当たり前の安全が、実は当たり前じゃないなんてことは改めて考えるとすごい恵まれてるなぁなんて思ったりします。
まとめ:基準外の水は飲用として適切ではないという表記
ややこしい部分ですが、飲める飲めないに関わらず基準外だから法律的に飲用として適切じゃないよという意味での書き方でした。
ただし書いた通り、うがいするのも怪しい部分があったりします。飲み水はしっかりと適切な基準できれいな水を保てているわけです。
あくまで手洗いとして利用するのが良いかと思われます。これ聞いたら、その手で顔触るのも危険なんじゃ…なんて思っちゃう方がいるかもしれませんね。
その場合は除菌ティッシュを持ち歩いて、自分でケアするしかなさそうです。
ではでは(`・ω・´)ゞ